賃貸で店舗テナントを借りる際には何もないスケルトンが多かったです。しかし飲食店などで前経営者の店舗内の設備備品を引き継いで契約する場合もあり、居抜という言葉を使います。居抜って言葉も古くて新しくなってきました。古くはスナックなど飲食店でよく使われていました。お店の設備備品がいくらで取引されるのが妥当なのか?その居抜を売却したなら保証はつくのか?そのトラブルが起きた際には誰と話をすればいいのだろうか。正直難しさがいっぱいです。素人が手を出すものじゃない。昔はそんな風に先輩から教わりました。今でこそネットを叩けば居抜のメリット、デメリットがたくさん出てきますが、人対人のもめ事が増えるのは間違いないです。それでも世の中不景気といいますか、店をたたむケースも多数あり、それはお店を安く出したい人から見ればチャンスでもあります。
借主と貸主は真逆のベクトルを向いてますので、笑顔の引き渡しの裏にはやっぱり真逆の思いが潜んでいるのではないでしょうか。
お互いどこまで説明を尽くすのか
目に見えている設備は正直そんなに壊れない、壊れても修理費用が安価であるケースが多いと思う。
しかしトイレ、グリーストラップ、給排水工事、電気工事などはなかなか大変です。壊れるのか壊れないのか見定めが難しい。内装工事を行った業者や図面があるといいかと思います。心配なのは引き渡してすぐのトラブル。書類で交わしているから大丈夫と高を括ることなく細部の詰めを慎重に。
しかし臆病になればこの優良物件が手に入らないかもしれない・・
中古自動車を検討するのと同じような気持ち。中古店舗の仲介業務ってネットではいろいろありますがどうなんだろう。言葉で縛ろうとすればするほど難解な文章になってゆくのでしょう。不動産業者が物件の流れや概要がよくわかって、大家さんの理解度も高くないとできない取引だと思います。
20年ほど前は景気が良かった。オーナーの立場が強かった。自己資金1000万円ほど用意している人がたくさん居ました。めったに融資も用意できなかったので現金積んできました。時代は変わって現在は低金利ですのでオール融資のお客様も増えております。お店を出そうとする人も減ったといえば減っています。
言い換えれば撤退するときのシビアさは以前よりも増しております。
撤退するときは売り上げが落ちたからというよりも、続けられない理由が出来たからが圧倒的です。本当の理由はその心に聞かないとわからないのですが優先順位が変わるの人生ではよくあることです
シビアな条件になる世の中で居抜の物件を探す。これはかなり骨を折ります。正直探すほうも大変です。貸すほうも慎重さが必要です。
最大のトラブルは何か、それを受け入れる準備ができるか。
説明を尽くすことが今以上に求められますね。改めて感じております。
ついでの話ですがグリーストラップについて
飲食店はグリーストラップがあるものだろうと思うのですが、市区町村でルールが違いますので要確認です。義務になっていないところもあります。個人的にはトラブルの元ですのでつけることを推奨しています。下水道が詰まった際に相模原水道局が動いてくれるケースを聞いたことも目の当たりにしたこともありますが、断られるところも見たことがあります。ケースバイケースのばくちを打つよりも用意していたほうがいいです。